オンナのカラダ
Vol.5 乾燥肌
季節に対する肌の適応力は4週間遅れ。早め早めの対策が大切です。
寒さが日増しに厳しくなる今日この頃、「肌が痒くて…」という声が増えています。あなたの保湿対策は万全ですか?
肌は気温と湿度の変化に素早く対応できません。
秋口から感じ始めた肌のカサカサ感がさらに気になる季節です。気温が下がると新陳代謝が低下し、古い皮膚が剥がれ落ちにくくなったり、血液が行き渡りにくくなったりするため肌が乾燥しがちですが、そもそもの原因は、季節の変化と肌の変化のタイムラグ。皮膚の細胞は時々の温度や湿度へ適応するように作られるものの、表面の細胞が入れ替わるには約4週間かかるので、そこに差が生じてしまうのです。つまり、今、体の表面にある細胞は4週間前の気候に合わせて作られたもの。真冬用ではありません。そのため、低い気温と湿度に触れるとキュッと縮んで細胞の間にひびが入ったり、細胞の端がめくれ上がったりして水分の蒸発が進んでしまいます。最も気をつけたいのは、蒸し暑さが残る頃に作られた肌が寒風にさらされる秋口ですが、寒さが増していくこの時季も要注意。早め早めの対応を心がけましょう。
乾燥から肌を守るにはぬるめのお湯で入浴を。
ただし、保湿クリームに頼ってばかりでは困ります。乾燥を防ぐうえでまず大切なのは、お風呂の入り方。熱いお湯に入ると皮膚から脂質が抜けてひび割れが悪化してしまうので、お湯はぬるめにしてください。熱さでしばらく神経が麻痺し、痒みが収まることから熱めのお風呂を好まれるお年寄りも多いのですが、実は逆効果です。また、皮脂を落とす力が強い今どきの石鹸で全身を念入りに洗う必要はありません。専門医曰く「入浴の度に石鹸で洗うのは蒸れやすい首、脇、お尻、足の裏だけで充分」とのこと。お風呂からあがったら、擦らずにタオルを押し付けるようにして、できるだけ早く水気を拭き取ることも大事です。そのうえで、急に寒くなった時は、衣類と擦れる部分に保湿クリームを。この他、「衣類に洗剤や柔軟剤を残さない」「肌に触れる側を太陽に当てて残った洗剤の酵素を消す」といったことも、肌を守るポイントです。
痒みが痛みへと変わる前に我慢しないで病院へ。
もちろん、ひび割れた部分から奥の神経が刺激されて強い痒みが続く場合は病院で治療を受けましょう。放っておくと掻きむしったところからいろいろなものが入り込み、炎症や治りにくい湿疹につながることも少なくないからです。本来痒みとは、良くないものを取り去ろうとする体の防御本能なのですが、乾燥してひび割れた皮膚はバリア機能が弱くなっているので、掻くとばい菌などが入り込みやすくなってしまうのです。その結果、痒さが次第に痛みへと変わることも。これは「触ってはいけない」という体からの赤信号です。
「老人性乾肌症」と診断されてしまうと治らないように思われがちですが、きちんと治療を受けて、翌年は早くから乾燥対策に努めれば再発を防ぐことは可能です。「歳だから仕方ない…」と諦めないで、ぜひ専門医に相談してください。
| ナビゲーター:フリーライター 宝玲(パオリン) 医療関係および各種生活情報を中心に、雑誌等の企画・取材・ライティングを担当。女性の視点から、生活の中で遭遇する様々な課題や気になる話題に取り組んでいる。 |
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